高木 寛 の時事放談

  215号 令和2年12月1日

 
時事短編
米国の大統領選挙
 私には世界の政局などは難しくて良く分かりませんが、あまりにも日本と違う米国の大統領選挙には驚きます。
初めに州あり
 私は米国大統領選挙の複雑な仕組みも知りませんし、また知りたいとも思いません。 しかし何度も見、聞きしたその複雑さにはあきれるばかり。しかし「合衆国」と言うくらいですから
“初めに「州」あり”なのでしょう。
やくざ集合:他の醜を言う
 何度も同じことを言いますが、
 
“他の醜(シュウ)を言うは己(オノレ)を美にする所以(ユエン)に非ず”
は真理でしょう。相手の悪口を言うことが自分を美化することにはなりません。
 ところが大統領選に立候補しようとする十人近い男女(現政権の反対党・・今回は民主党・・)はそんなことはお構いなく、高い壇上で“お互いにののしりあって、相手を蹴落とそうとします。この有様は“見苦しい
「やくざ」の争い”と同じです。
潔さ
 共和党のトランプと民主党のバイデンとの争いもこの“悪口の言い合い”に終始し、負けた“らしい”トランプはそれを認めようとはしません。「裁判に持ち込むとワメき」、我が国民の最も尊ぶ“潔(いさぎよ)さ”などは爪の垢ほどもないのです。
 更に理解できないのは、この私事の選挙のためにトランプが「合衆国大統領の専用機」を使っているのを誰も咎めようとしません。一回何百万円もかかる大統領専用機の費用をこの「私的選挙」のために政府が負担するのはおかしいとは思われませんか?
共和党と民主党
 米国の二大政党については何度も私見を書きますが、ケネデイーを始め民主党の大抵の大統領は「反日」で、うまくつき合えたわが政府は殆どありません。
 また元来米国の共和党は「対外的」には積極的で、民主党は内面的でしたが、トランプが大統領になったとたんに、彼は「外国の世話は焼かない」と公言し、実行して来ました。・・そう言いながらチョッカイだけは出しています・・。
尖閣諸島
 しかし今回成立するであろう「民主党政権」は今までのように我が国に冷たい態度は取れないでしょう。なぜなら米国は完全に中国を敵としてしまつたからです。 
 この変化のためにバイデンは民主党員としては珍しく、日本が何か言う前に「
尖閣諸島は日本の勢力下にあり、これを犯そうとするものがあれば、米国は日本と協力して守る」と明言しました。
 彼は何十年もの政治感覚から、このような素早い反応が出来るのでしょう。しかし何と言っても米国大統領としては有史以来最高齢のこと、どうなるかは判りません。

韓国文の動向
直接悪態をつかない文
 私は朝起きるとまずパソコンで「世界のニュース・・特に韓国関係・・」を見ることにしています。そして文在寅は我が国に対して直接具体的な悪口は避け、諸官庁に「反日政策をわめき、悪さを実行させる」ことを命じるのです。彼は永年の弁護士の経験から 「直接の言質」を与えないように仕事をするのでしょう。 
徴用工事件 
 三代前の盧武鉉大統領時代に「徴用工事件」が初めて裁判沙汰になりましたが、盧はこれが「1965年の合意」に反すると認め、最高裁の裁判でも否決されたので追求を止めました。当時秘書室長(?)をしていた文在寅はこのイキサツを十分知っています。
 そこで大統領就任直後文は最高裁判所の判事を大幅に入れ替え、下級裁判所の所長をさえ経験したことのない左翼裁判官を最高裁判事に登用するなど反日判決が出るような細工をしました。
 この結果、盧武鉉時代には却下された同じ「徴用工事件」が今回は最高裁で有罪の判決が出るようになったのです。それを“韓国は三権分立の近代国家だから最高裁の判決を覆す訳には行かない”などとチャンチャラおかしいことを言っています。もしどうしても近代国家に拘泥したいなら、“1965年の対日条約によりこの事件の罰金を日本に負担させることは出来ないから政府が国家予算で支払う”と宣言すれば良いだけの話です。
急速な自民党への接近
 今回差し押さえられた三菱重工関係の株式現金化がもし実現したら、日韓関係は破局を迎えるでしょうが、その間際になって韓国の国家情報院長、安保保安室長、国会議員団などよりによって今まで激しい反日行動を繰り返していた連中がなだれを打って来日し始めました。
 彼等は無理に首相や「メッコをつけた自民党の有力者」に接近しましたが、会ってやる自民党の要人が沢山いるのに驚きます。但し政府の高官には手出しをしませんでした。
何のための反日か?
 文の任期は残り2年を切りました。今までの大統領ならそろそろ裏金の取り込みを始める頃ですが、文にはその気配は無いようです。ただ娘夫婦は既にバンコクに避難させており、韓国政府はタイには丁寧な挨拶をしていますから、イザと言う時の「亡命先」には困らないと言うところなのでしょう。
 そこで判らないのは“どうして文がここまで対日不逞を働く必要があったのか?”と言うことです。慰安婦像を沢山作らせてドイツにまで送り込んだり、安倍と思われる人形を土下座させる見え透いた悪さをするなどの理由が分かりません。
 日本をいじめれば中国や北鮮が喜ぶと思ったとしたら、あまりにも幼稚です。中国も北鮮も韓国を友好的に取り扱ってはおらず、同盟国の米国でさえ韓国をもてあましているではありませんか?
 しかしもうここまで来てしまいますといかに人の良い日本人も“堪忍袋の緒を切らしてしまい”韓国が世界の孤児になったことは明らかです。
放火犯人が“春が来た”
 先月から文の態度がガラリと変わりました。その理由や動機は全く判りませんが、今までの悪さを棚に上げて、“来年のオリンピックでは北鮮の金と手を組んで、日本を盛り上げてやる”などカラ世辞を言い出す始末。どこまでのバカか見当がつきません。
 “火事だ!火事だ!”と怒鳴っていた放火犯がイキナリ“春が来た、春が来た”と叫び出したようで、「キチガイ」だと分かってはいても気味が悪くなります。
沿海州と北方四島
 日露戦争の昔から中国、朝鮮、ロシア三カ国の国境が集まっている重要地点なのに、世界的に現在全く陽の当たらない場所になっている
「沿海州」に近い将来何かが起こるような気がします。
広い沿海州
 沿海州はロシアの最も東の州で面積は約166千平方キロで、我が本州の7割ほどの広大な地域ですが、人口は2百万人に過ぎません。しかもその殆どは首都のウラジオストクの周辺に集まっています。
 それではその広い空き地は荒涼たる無人の地となっているかと申しますと、そうとは限りません。
外国人の流入
 沿海州には中国の東北三省から多くの中国人が流入し、既に広大な地域が「中国元」の流通地域になっていて、物資も中国から流れ込んでいます。
 一方国連の決議には従わず、北鮮からは何万人かは判りませんが多数の労働者がロシア産業の労働者として働いているようで、食い扶持を除きその「ドル建ての給料」は全額北鮮本国へ送られるそうです。あまり知られていませんが、ロシアと北鮮との間には僅か16キロではありますが国境が存在していて、両国は自由に行き来出来るのだそうです。
ウラジオストク
 ところが樺太周辺などに膨大な石油や天然ガスの鉱源が発見、採掘されるようになり、またウラジオとヨーロッパとの陸、海運が改良されたことなどからこの地方の価値が近年見直されるようになって来ました。
 そのため近頃は「ウラジオ→北海道間の地下鉄?」が噂に上るなど、冗談とは言え沿海州の重要さの話題が出て来たのです。
プ―チン
 しかしロシアと言えばプーチンの存在を無視しては何事も進みません。ソ連崩壊後も現政権の邪魔になる人物は、例え海外に避難していたとしても、「ロシアにしかない毒薬」で暗殺されるケースが何件も起きていて、元特別警察出身のプーチンの恐ろしさが人々を戦慄させています。
 彼の独裁は2000年から20年も続いていますが、彼はまだ68才、引退するには若すぎますし、仇敵はダースで勘定する程いますから、平民になったら生命の保証はありません。
 北方四島について彼は我が国の安倍を始め何人もの首相に対して、その返還についてしきりに“思わせぶり”をしながら、自国内では“自国の国土は1センチも他国に譲るつもりはない”と言明しています。

          油壺から(104)
大学教授
戦前の大学教授

 戦前日本には四年制の大学は43校(女子専門大学4校を含む)しかありませんでした。そしてその文学部を出れば「文学士」、医学部を出れば「医学士」、工学部を出れば「工学士」などの「称号」が与えられ、大変尊敬されたものです。況してその大学の教授ともなれば「雲の上の人」でした。
 西条八十(サイジョウ ヤソ)は戦前の早稲田大学教授でしたが、その作った“流行歌”や“歌曲”は数知れず、みな大当たりしました。そこで“大学教授ともあろう者が流行歌を作るとはけしからん”と非難されたものです。
 その数え切れないほど多くの歌詞の中からホンの一部を紹介しますと、
 “昔恋しい銀座の柳”の「東京行進曲」、“君がみ胸に抱かれて聞くは”の「蘇州夜曲   」、“若く明るい歌声に”の「青い山脈」など
我々昔の人間なら誰でも知っている歌が何十とあります。
バス停大学
 大宅壮一と言う評論家が「駅弁」を売っている駅のある都市にはどこでも出来つつあった大学を「駅弁大学」と名付けたのは戦後の話ですが、今大学の数は600を超えると言うことですから
「バス停大学」と言うべきでしょう。
 そうなると不足するのはその「教授」で、各省庁の定年退職者は申すに及ばず、何と商社の出身者までが「大学教授」になりすましているのを見ると驚きます。
 「東大→商社(ニューヨーク支店勤務経験)→部長代理で定年退職」の経歴で地方大学の教授になった男がいます。因みに商社では「部長代理」と言うのは「端役」で、誰でも大きなミスをしない限り定年までにはつけてもらえる役名でした。今の名称は知りません。 “犬も歩けば教授に当たる”と言う名文句が出来たとか、出来なかったとか。
殺人未遂教授
“安倍に言いたい、お前は人間じゃあない。叩き殺してやる”と日比谷の壇上から叫んだ北海道大学教授山口二郎は“人前に出られなくなり”二/三年謹慎していたようですが、この程法政大学教授と肩書きを変えて週刊誌に出て来ました。
 どんな名目で出て来たのかと思ったら 
 “人間を尊重する秩序を作る機会がやってきた・・”
と言うではありませんか? さあそうなると、
 “安倍を殺さなくても人間は尊重出来る”
ことを立証しなければならなくなりました。
 この教授は何が専門の「学者」なのか調べる気にもなりません。
ショーン コネリー(Thomas Sean Connery)
 ショーン・コネリーが10月末に90才で亡くなりました。
OO7(ダブル‐オオ‐セブンと読む):ジェームズボンド
 「007」映画の主演ジェームズ.ボンドを演じたのが「ショーン・コネリー」で“Sean”を「シーン」ではなく「ショーン」と読むのは何故かと言う疑問には誰も答えてくれません.
 彼はスコットランド出身だそうですが、この地では“ea”の発音が違うのでしょうか?
 面白いことにこのストーリーに関する限り、我が国では「日本語訳」の本はあまり売れず、専ら映画で有名になつています。
この頃の日本語
ソシャル・デイスタンス

 老人ホームの食堂の席に座ったら目の前に小さな市販の「プラステイック表示板」が出ており、一番目立つ太い字の文句が「ソシャル・デイスタンスを守る為には○○程の距離が必要です」でした。“コロナの伝染を防ぐ為には「○○」位の間隔を置かねばならない“と言う意味に読み取れます。
 しかし平均年齢が80才を遙かに越えるこの老人収容所で「ソシャル・デイスタンス」 と言う文句が果たして必要なのか?どうして「適当な間隔を開けて」ではいけないのか?を考えると、日本語の劣化が酷くなったことを悲しまなければなりません。
金沢シーサイド・ライン:「海の公園」
 京浜急行の金沢八景から「シーサイド・ライン」と言う無人モノレールが出ています。
その一つの駅の「海の公園 南口」駅には次のように駅名が表示されています。
   
            「海の公園」は良いのですが、後のローマ字が誰のために
            書いたものか判りません。
   


もし「海の公園・・・」が読めない者のためだったら、彼等はあとの「ローマ字」も読め ない筈です。・・・と言うことは「日本語の読めない外国人」のために書かれたと解釈せざるをえません。しかし彼等はこのいわゆる「ローマ字」文句は覚えられませんから役には立ちません。もし外人のためとするなら
“Sea Park South ”とか書けば判ります。
 日本語の使い方がおかしくなって来たことがこれで判るのです。
ノーベル賞用語
 「自然科学ノーベル賞」の選考は公表された「論文」によつて行われることは周知の事実で、その論文の言語は英、独、仏及び日本語に限定されていると聞きます。
 と言うことは中国語や韓国語の学者が書く論文は上記の言葉に翻訳した上で公表されなければならず、これがこの両国からノーベル賞の受賞者が出ない理由の一つだと聞いたことがあります。ちょっと怪しい話で、真偽のほどは知りません。 
 昨年「リチュウムイオン二次電池」の研究で「ノーベル物理学賞」を授与された旭化成の
吉野 彰さんは“苦手な英語を使わねばならないと思うと気が重い”と言って表彰式に
出掛けて行きました。論文は昔ながらの本格的な日本語で書いたのでしょう。
米国大リーグ
日本人選手

 ジャイアンツ所属だった山口俊投手が今年米国に移籍して、米国リーグのメジャーで働いている日本人選手は合計9人となりました。この内訳は投手4人、野手が5人です。
 最も年俸が高いのは田中将大投手の22億円だそうですが、契約期間が短い選手もいて、日本との比較は難しいと思います。
米国プロ野球年金を貰っている日本人
 終戦後今まで日本人で米国大リーグで活躍した選手は沢山いますが、引退後大リーグの年金を貰っている選手はイチロー、松井、野茂、大家の四人しかいません。大家は日本でプレーしていませんので省略して残りの三人について述べます。
 米国大リーグでは10年以上在籍、プレーした選手にその経歴に準じ最高年間21万ドルの年金を支給していますが、日本人でこれに該当して年金を貰っているのは上記四人に過ぎません。
 これら三人(大家を除く)は現役引退後米国に住んだり、日本に帰ったりしていますが、日本で野球社会に関係したり、働いたりしておりません。彼等はその年金の他に現役時代の高給で米国で立派な邸宅やマンションを買い、定住しているからでしょう。 
格が違う大リーグ 
 今日本人で米国大リーグでプレーしている選手は 大谷翔平、田中正大、筒香喜恵、
山口俊、前田健太、菊池雄星、平野佳寿、ダルビッシュ有、秋山翔吾ですが、その年齢や力量から考えて10年間現役で働き年金をもらえる選手と言えば、田中とダルビッシュ位しかいません。それくらい年金を貰うのは難しいのです。
 もっとも日本の「職業野球」 には年金制度はありません。

「お断り」
 94才になり、自分では大丈夫と思っても、杖なしでは一歩も部屋を出られず、外出も 殆ど出来なくなりました.

 書くことも”筋の通った”ものはダメで、ご覧の通りの{支離滅裂」になってしまいま
す。

 英語で“この世を去る”の俗語を“go to west” と言うそうですが、私も間もなく
“西へ向かって旅立つ”ことになりそうです。


 ・