高木 寛 の時事放談

  220号 令和3年5月1日

 
時事短編
松山の勝利
マスターズ

 1934年(昭和9年)米国のゴルフ界で、全米オープン、全米プロの2大会以外にもう一つゴルフの大きな大会が開かれることになったとき、名称を巡って問題が起きました。我々外国人には良く分かりませんが
「Masters」と言う言葉が“聖主キリスト”を意味するくらい厳粛な言葉だからだと言われます。
 全米オープン、全米プロ、全英オープンとこの「マスターズ」を合わせて「世界の四大ゴルフ大会」と申しますが、特にこの「マスターズ」の優勝者に与えられる“緑の上着”と“終生の出場資格”とは世界のゴルファーの「垂涎の的」になっています。
 従ってマスターズへの出場資格は極めて厳格で、この大会に出場出来ることがゴルフの一流選手の証明だと言われるくらいです。今年の日本人の出場者は松山だけでした。
戦後の日本ゴルフ
 我が国に本格的なゴルフ・ブームが起こったのは戦後の昭和半ばからで、「尾崎、青木、」の時代でした。ただこのスポーツは“紳士のゲーム”の筈なのに、当時の尾崎などの服装と来たら“次郎長一家のケンカ装束”のようで、米国の見物人(ギャラリー)があきれたと言います。
 ただ平成も半ばになりますと我が国のゴルフアーにも“紳士の風”が吹いて、服装も態度も上品になり、“見るに堪える”スポーツ”になったのは喜ばしいことです。
松山と石川
 平成10年代半ば、我がゴルフ界に松山英樹と石川遼と言う若手プレーヤーが出て、国内のスポーツ界を独占するような勢いでした。
 ところがその容姿もあって石川はテレビのコマシャルなどでも大もてしましたが,その人気やゴルフの成績は長続きせず、アット言う間にその存在はボケてしまいました。
 一方松山は四国松山の出身で、大騒ぎはされませんでしたが、「プロゴルフアー養成の大学」と言われる仙台の大学でもまれた結果、力量に磨きがかかり、180センチ、90キロと言われる体格にも恵まれて、日本国内で数々の実績を残した後、2014年米国のプロ・ゴルフに戦場を移したのです。
日本男子の世界競技の優勝
 松山の米国での勝利は今回のマスターズを入れて7勝目で、日本選手としては勿論最高の戦績です。しかもメジャーと言われる全英を含む4試合の一つに勝利した日本人は松山しかいません。
 しかしこれを機会に松山が他のビッグ・タイトルにも勝てるかと申しますと、残念乍らその可能性は大きくないと思います。彼は確かに才能は持っていることは確かでしょうが、出る試合すべてに優勝のチャンスがあるような「絶対的な才能」かと聞かれれば“今回は運が良く、チャンスをつかんだ”と言うことでしょう。
英語に慣れる
 まだ三十才にもならない彼は今後も長く米国のゴルフを戦うことになりますが、そのためには“英語の会話”に馴れなければなりません。これからも長い期間米国でプレーするには日常生活に不自由せず、優勝の挨拶ができる位の英語は身に付けるべきでしょう。
 ご参考までに申しますと「反韓時代の我が国」でプレーしている韓国の女性ゴルファーが大勢いますがみな人気があります。その原因は彼女たちのマナーが良いことの外にみな上手な日本語を話すことが理由になっています。
生きていて良かった
 話が全く逸れます。日本の人口125百万人の内「大正生まれは僅か6百万人」に過ぎず、その中の“一人”として私が「松山のマスターズ優勝」が見られたことは大変な幸運で、
“生きていて良かった”と思うくらいです。
織田幹雄さんの三段跳び
 これで思い出すのが1928年(昭和3年)アムステルダム・オリンピック陸上競技の三段跳で優勝した織田幹雄さんです。この人はオリンピックの男子陸上競技で優勝したたった一人の日本人で、それから90年余、我が国にはオリンピックでの男子陸上優勝者は一人も出ていません。
 織田さんは身長も僅か167センチ、体重も65キロと平均的な男子の体格ですが、その跳躍力は当時世界一でした。人柄も温厚篤実で尊敬され、今でも東京に「織田陸上競技場」が残っているくらいです。
 織田さんのオリンピック三段跳びと今回松山の「マスターズ」の優勝とは我が国スポーツの歴史の中で永遠に残る「快挙」ではないでしょうか?
余計なこと
 我が国で「暁の超特急」と言われた吉岡隆徳選手は昭和11年のベルリンオリンピックの“100メートル決勝”で鋭く飛び出し、50メートルまではトップを切っていましたが、終わってみたらビリ(?)だった。・・・余計なことを覚えているものです。
 これも余計なことですが、水泳の古橋も大きな実績を残してはいるものの、その性格や行動には問題があり、東京には彼の名を冠した施設は全く残っていません。
対韓三原則など
対韓三原則

 この頃盛んに叫ばれている「対韓三原則」なるものは
 
“助けるな”“教えるな”“関わるな”だそうで、うまいことを言ったものです。
 その一例かと思いますが、もう二ヶ月も前に着任した韓国大使に菅総理は勿論茂木外相もまだ一度も面会していません。
明日をも知れぬ
 四月初韓国で行われたソウルと釜山両市長選挙で、与党民主党は惨敗しました。特に文大統領が自分の地元の釜山に出向いて応援したにも拘わらず、市民三人に二人は反対票を投じる残酷な結果になったのにはその失政の大きさが窺えます。
 彼はもう完全に
「明日をも知れぬ」落ち目の大統領」になりました。
抽象論弁護士
 文が大統領に就任した際私は彼が
“口先だけの弁護士”だと書いきました。“右利きなのに電話の受話器を右手に持つから”です。これを書くため“彼が日常の動作で左利きではない”のを確認したことはそのとき述べました。右利きの人が電話器を必ず左手で持つのは、右手で「メモ」を取るためで、本業が弁護士の彼がそうしないのは相手の言うことをいい加減に聞いている証拠だと言ったのです。
 それから四年が過ぎましたが、彼は「反日」をベースにまず「北鮮」、次に「労働組合」、更に「ローソク民衆」のために全力を挙げ、経済も政治も二の次、三の次で、コロナの影響もあり韓国は何時3回目のガラが来てもおかしくない情勢になり果てました。
 要するに彼は「政治家」ではなくて左翼の「煽動家」に過ぎません。
君主制国家への郷愁 
 文の両親は北鮮人で、彼本人も自分を「朝鮮人」と思っている節があります。     海の境界線を越えた韓国人を“問答無用”と射殺した北鮮に文句は言わず、「北鮮へ飛ばす風船を禁じる法律」を作るなど、“世界がアッと驚くこと”を敢えて行う彼の勇気は見上げたものだと言うべきでしょう。
 しかし現在の北鮮は「社会主義国」でも「共産主義国」でもなく、昔の「李氏の朝鮮」や「王氏の高麗」と同じ「金氏の王朝」にすぎません。
サムスン電子副会長の服役
 一方我が国から韓国への半導体製造用の原料3品目については4月はまだ1品目も輸出許可が無く、韓国サムスン以下の韓国需用家は手持ちを食いつぶしながら細々と生産を続けているようです。
 しかもサムスン最高権力者の李副会長は前大統領への贈賄事件で服役中ですから対日交渉もはかどらず、前、元大統領も獄に繋がれ、文の退任後の釈放を“首を長くして”待っているところです。
 文は退任後の逮捕を懼れて、娘にタイでの住み処を作らせているそうです。
半導体製造用の原料
 我が国から韓国への半導体製造用原料の輸出が止まっているのを韓国政府は「WTO」に提訴しました。しかしこの取引では韓国内での流通について定期的な報告が義務付けられているのに 3年間も何の音沙汰も無かったことの弁明は全くありません。
 しかも後に判明したところでは、原爆製造用にも使われるこれらの物質が北鮮やイランへ156件も横流しされていたのでした・・・良い値段で売れたのでしょう。
劣化するインフラ・・文には手が出ない
 更に韓国では大変な問題が表面化して来ています。
「インフラの劣化」です。 
 道路にせよ、水道にせよ、電線にせよ、韓国現在の公的設備は30年以上経過したものが多く、しかも我が国の指導又は様式に従って作られたものが殆どです。・・・もっとも韓国仕様のものだったら、30年は愚か10年も保たなかったでしょう。
 そこで多額の予算を使ってこれらを修復することになりますが、我が国と違ってその修復の専門業者が韓国にはいないそうです。
 そうかと言って我が国に依頼しようとしても、専門業者の殆どは「ありもしなかった昔の労働者の酷使」を理由に韓国内で
“目出度く”告発されており、韓国政府の「ご招請」に応える立場にはありません。
 “さあどうする?”と言われると、考えられるのは一年待って、「次の大統領に任せる」・・・しかないでしょう。「文幕府」では手が出ないのです。
他の醜を言う
 
「他ノ醜ヲ言ウハ己(オノレ)ヲ美ニスル所以(ユエン)ニ非ズ
と言う中国の古諺(古いコトワザ)については一度述べた記憶があります。
 “あいつは醜男(ブオトコ)だと貶(ケナ)すことは自分がハンサムだと言う証明
  にはならない”
と言うことです。
 現在の韓国人の言動を見ていますと、“他国・・特に日本・・をクソミソに・・下品で恐縮・・貶すことが韓国や韓国人が世界で最も優れた民族であることを証明することになる”と考えている節があります。
 今の世界で“こんな愚かな民族はいない”と言ってもよいでしょう。韓国人には生まれながら「全く何の根拠も無い自己満足の優越感」が備わっているのが不思議です。
半導体・・・を制するものが世界を制する
半導体不足

 半導体が近頃注目を集めるようになったのはこの物質の不足のために各種商品メーカーが最終製品を計画通りに製造することが出来なくなったからです。
 前にも書きましたが一千万台もあったトヨタの年間生産が8百万台にまで落ちた大きな理由の一つは半導体の不足だと聞きます。
半導体供給不足の理由
 ではこの半導体と言うものがどこでどのくらい製造されているかと申しますと、
 台湾:64%  韓国:18% 中国:6% ・・合計88% で、残り12% は“その他”です。
 我が国は半導体製造用の原材料を韓国にも輸出して来ましたが、韓国政府がその一部を他国に転売したことから我が国は韓国を“これらの製品を無条件で輸出出来る相手国”から外した経緯があります。ところが韓国はその“違法行為を認めるどころか”この措置に怒って種々の乱暴行為を行って来たことは別に述べました。
 韓国の不誠実さに懲りた我が国は韓国向けの取引には手を抜き、「本命」の台湾向けに力を投入することにしたようです。
台湾の半導体メーカー  
 ところが台湾の半導体メーカーはTSMC一社で、それも需要家の注文を受けて生産する「下請け」生産者なのに驚きます。韓国のサムスンやSKハイニックスなどのように自主計画による生産をするメーカーではありません。
 ただこのTSMC社 は米国の需要家も応援しており、我が国も協力し始めましたので、日本での工場新設などを計画するようになっています。 
 (注)半導体については“書けば書くほど、何が何だか分からなくなって”来ました。

          油壺から (109)
解説者
スポーツの解説

 テレビのスポーツなどに必ず「解説者」と言う者どもが出て来ます。ゴルフの番組でこのアナウンサーなるものがこの解説者に
 “無名の選手がトップに躍り出てきましたが、彼はどうすれば勝ちきれるでしょ
  うか?〟
などとあまり意味のない質問をしますと、解説者は即座に
 〝彼自身のゴルフをすれば良いのです。〟などと解説します。
 するとアナウンサーは
 〝なるほどねえ・・〟
といかにも感心したように答えるのです。
 世の中に「彼自身のゴルフ」と言うものがあるかどうかは知りませんが、今まで彼は
「彼自身のゴルフ」をしてきたから無名だったのではないでしょうか?
 一々例を上げるまでもなく、スポーツの解説者は居ても居なくても同じで、時には邪魔にさえなります。
囲碁、将棋の解説
 ところが碁や将棋になりますと、解説無しで見ることは出来ません。
 碁に例を取りますと、解説者は対局者が一手打つ毎に即座に、続く20~30手を並べて見せ、その一手がどう言う意味で打たれたかを説明してくれるのです。  
 私にはこの解説が“神様のお告げ”と同じですから、これ無しにテレビを見ることは出来ません。 
言葉を飾る 
 近頃の“言葉さえ飾れば良い”と言う風潮は困ったものです。特に差別用語と言うものについてはいつも頭をかしげます。 
 世の中にはつまらないことに簡単に洗脳されるのがいて、そんな言葉を口にしようものなら、わざとらしく舌打ちなどして「・・・のご不自由な方」と言い直せなどと突っ張るのです。
 私は家内が身体障害者でしたし、これらの人々に偏見を持つことは決してありませんが、単に薄っぺらな表面だけの言葉で問題が解決すると考える人間には吐き気を催します。
 先日も或る男と話していると、同じことをしたり顔で言うので、
 〝それじゃあ盲縞(メクラジマ)は「目のご不自由な方縞」、ツンボ桟敷は「耳のご不自由な方桟敷」と言うのか?そんなこと言えるか、このバカ〟
と申しましたら、〝バカとはなんだ!〟と食ってかかって参ります。
 その時私がハッと気がついたのが少しばかり凡人とちがうところ。すぐに〝そんなこと言えるか、この「アタマのご不自由な方」〟と言い直しましたらもっと怒りました。 
  (お断り) 歳が95を越える現在、記憶がスッカリ衰えてしまい、今回の「油壺から109」
        の二文は昔一度載せたものかどうか確信出来ません。あしからず。


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