高木 寛 の時事放談

  191号 平成30年10月1日

 
  この駄文を海経36期HPに載せてもらうようになった平成19年4月の(56号)からこの(191)まで11年の月日が流れました。
 始めた81歳の頃は足腰もしっかりしていて、無い頭をしぼってワープロのキーを叩いたものですが、日本に2百万人はいなくなった大正生まれ(男性はその3割程度)ともなりますと、「満身創痍」、使えるのは「口」だけです。
 従って今後は雑談でお茶を濁すか休載するかになりますし、衰えた記憶力のため一度書いたことを二度書くこともありますのでお含みおき下さい。
時事短編
シルバー川柳(毎年恒例:敬老の日発表)
 ベンツから乗り換えたのが車椅子
 朝起きて調子が良いから医者へ行く
 うまかった何を食べたか忘れたが
 納得をするまで計る血圧計
 無宗教今はすべてが神頼み

 六月の「父の日」と九月の「敬老の日」を娘たちは毎年気にしていますが、“もうそんなことを言ってる歳じゃない。”とお祝いを断っています。
北鮮問題:
国際的不逞の輩

 1951年に始まった朝鮮戦争は1953年7月に休戦、国連軍(米軍主体)司令官と北鮮軍司令官/中国人民志願軍司令官との間で休戦協定が結ばれましたが、韓国軍は国連軍の一員でしたからこの協定に調印していません。従って北鮮がいくら朝鮮戦争の終戦宣言をしたいと言っても文大統領は何もできないのが皮肉です。
 国際法を破って核武装はするわ、大陸間弾道弾は飛ばすわ、ニセ札づくり、麻薬密売などは北鮮のお家芸です。このヤクザ国は長いこと続いた「六カ国会議」で何回も約束し、その見返りまで取った「核廃止」も平気で破って来ました。
西独の東独吸収の例から
 何時ぞや書きましたが、1990年西独が東独を合邦するのに費やした金は2兆ユーロ(280兆円)・・・我が国の年間予算の3年分・・・と言われますが、当時の東独のGDPは西の半分はありました。
 しかし北鮮経済はGDP計算さえ出来ない程小さいので、北鮮を普通の後進国にまで持ち上げようと思っても韓国には手に負えないのは明らかです。
 一方米国、中国、ロシアが大きく手を貸してくれるとは思えませんから、最終的には我が国へしわ寄せが来るでしょう。
 しかし今まで我が国に悪さの限りを尽くして来た「悪漢国家」に我が国の国費を使うことは国民が簡単には許しません。 
 北鮮は拉致問題にケリをつけるのが何より先です。
韓国
文大統領北鮮入り

 先月文は二泊三日で平壌へ出向きました。黄海の島を砲撃したり、観光客を殺したり、ICBMや核爆弾をぶっ放したりしながら一言の詫びも言わない金正恩に文が百年の知己のような愛想笑いを浮かべて抱きつくのを見ると、これがすでにケリがついた慰安婦問題を持ち出して大恩を受けた日本に悪態をつく同じ人物とは思えません。しかも何の見返りも無く、国連でガンジガラメに縛られた制約を何とかかいくぐって援助し、金正恩の機嫌を取ろうとする下心が見え見えです。
 ただこれで急降下していた文の韓国内の支持率が急上昇したと聞きますと、この国では全国民が“たち狂るってる”と思うのは明らかでしょう。
日本をののしる
 昨年人口5千万人の韓国から日本への観光客が700万人を超え、1億2千7百万の日本から韓国への観光客は3百万人だったのに腹を立てた韓国人が“食器を手に持って食事するような野蛮な日本へ旅行するな”などと言い始めました。
 西洋人や中国周辺の異民族が食器を下に置いて食べるのは獣肉を切るためで、食料が穀物中心の農耕民族の漢民族や大和民族は昔から食器を手に持って食事しています。
 ところが15世紀から5百年続いた「朝鮮(チョウセン)」は騎馬民族で肉食の「元」の支配を受けましたから食器を下に置く習慣が出来たのでしょう。騎馬民族は農耕民衆を馬で蹴散らして穀物や野菜を略奪していたのです。そんなことも知らず、最近まで属国生活をしていた劣等民族は変な負けず嫌いの癖がついてしまったことを自覚していません。

日韓基本条約

 1965年結ばれた日韓基本条約は条約締結者が日本と朝鮮半島をカバーする国家(?)になっているため、我が国拠出の合計8億ドル(当時の韓国予算の2年分)は北鮮もカバーしたことになっています。つまり我が国拠出金は全半島分を支払い済みというわけです。
 もちろん韓国としては例の詭弁を使って我が国から多額の北鮮援助を引き出そうとするでしょうが、安倍はそんなことに耳を貸してはいけません。北が拉致問題でまっとうな反応をすればそのときに考えれば良いことです。
世間雑事
駅弁大学

 この頃アメフトの日大だとか入学試験操作の東京医科大だとか、大学のボロが次々に
出てきています。
 戦前“学士様なら娘をやろか?”という文句が流行ったのを覚えておられるでしょうか? 戦前は大学の文学部を卒業すれば「文学士」理学部を出れば「理学士」医学部を出れば「医学士」というタイトルで呼ばれました。“学士さまなら・・・”はこのことを言っています。終戦時にあった学士様の四年制大学は僅か43校でしたから、その卒業生は尊敬されました。しかし現在ある四年生大学は600を遥かに超えていますので、もう学士様という名称はなくなりました。戦後「雨後の竹の子」のように出来た大学を大宅壮一が 
「駅弁大学」と呼んで評判になりましたが、今は「バス停大学」になり果てました。
運転免許
 1960年(昭和35年)私が海外勤務を前にして日本で運転免許を取ろうとして「雲助上り」の教員に懲り、勤務地のヨハネスブルグで取ったと言うお話をした記憶があります。
 南アでは教師は「一人の人物が免許を取るまで条件」で訓練を引受ける制度でしたから、教師は早く合格させようとそれこそ“懇切丁寧、具体的な”教え方をしました。   私の先生はSilverman と言う英国人で、末尾に“man”がつきますからユダヤ系だと思いますが、わかりやすい英語で親切に教えてくれました。
 このとき気がついたことですが、日本で言う「ハンドル」は「Steering Wheel」、「バック・ミラー」は「Rear-View Mirror」 「スリップ」は「Skid(横滑り)」などで、日本で言う“手を交差させるハンドル操作=クロスハンド”は禁物だったような気がします。
 私はテスト一回で合格、シルバーマン先生は大変喜び。“やはり日本人は優秀だ”と褒めてくれましが、一度で規定の授業料が取れたのを喜んだだけでしょう。
黒人のいないスポーツ
 話の順がメチャクチャになりますが、思いつくまま。
 近頃では数え切れないほど多くなったオリンピックの種目の中で、黒人の出番は大変多いのに、決して彼らが出てこない競技があります。代表種目が「水泳」です。
 理由はよく分かりませんが、黒人の体は比重が重くて水に浮き上がるエネルギーだけで体力が失われてしまい、前に進む力が弱くなるからと言う説がありますが、ほんとうでしょうか?
 黒人と言えば100メートルを10秒で走る筋骨隆々の黒人と42.195キロを2時間で走る針金に味噌を塗ったような黒人と二種類あります。筋骨隆々はアフリカ西海岸を起源とするニグロ族、針金ミソは東海岸起源のバンツー族です。私が四年ほど暮らした東のバンツーはたまに西海岸のニグロ人がやってきたりしますと、“クロンボが来た”などと騒いでいました。
コマシャル:疲れたら休め
 テレビのコマシャルの長さに辟易した私は近くのホームセンターで買ってきたタイム・スイッチで計ってみて驚きました。1時間番組の15分中3分がコマシャル・・つまり・・60分のうちの12分はバカな宣伝に占領されているのが判ったのです。しかも恐ろしいことにコマシャルは全局で申し合わせて同じ時刻に行われますので、よその番組に逃げることは出来ない仕組みになっています。
 中でも傑出してバカなのは二社の警備会社のものです。画面にあふれる程一杯の人間を集め、変な振り付け師が指導した変質者の踊りがコレデモカ、コレデモカと際限なく続くのは見る人の消化器に異変を起こす可能性があります。
 私の見る限り現在のコマシャルで“これは・・”と思うのは、どんな業種なのかよく分からない「非破壊検査」と言う会社のものだけです。
 昔
“疲れたら休め、彼らも遠くは行くまい”と言うセリフに続いてグラスの氷がコトンと下の飲み物に落ちるウイスキーのコマシャルを見て、下戸の私でさえ“あゝいいなあ”と思ったことがあります。以後何十年、そんな傑作には出会いません。
 コマシャルと言えば必ずその後に“今すぐお電話ください。交換手を増員してお待ちしております”と言う決まり文句が続きます。この行為は視聴者に考慮の時間を与えない一種の詐欺とみるべきではないでしょうか? 取り締まり当局がこれを野放しにしているのは職務怠慢と言わねばなりません。“十分考慮し、ご納得の上お電話ください”に改めさせねばなりません。
小泉進次郎
 小泉進次郎は1981年(昭和56年)生まれ37歳の若者ですが、今やこの名前を知らない日本人は幼稚園児以下と言う程の知名人です。 
 彼の選挙区は私の住む神奈川県第11区ですが、選挙のときに彼が演説に回って来ることは殆どないほど堅い地盤で、他の政党が有力候補を立てることはありません。
 曾祖父(又次郎)、祖父(純也)は衆議院議員、父純一郎は勿論衆議院議員で首相を5年半も勤めた家柄ですが、又次郎はその筋(ヤクザ)、純也は全身刺青の人物と言う有り難い家系でもあります。
 今度の自民党総裁選挙もそうでしたが、おおよそ国政選挙や問題の地方選挙については“小泉進次郞を引っ張り込んだ方が勝ち”と言われる程彼の人気は高くなっています。更に言えばオリンピック翌年に予想される自民党総裁選挙にはその候補者に彼の名前が上がっているのです。
 それでは彼にそれだけの資格や能力があるかと言えば甚だ疑問に思います。彼には首相を務めるための行政や立法の経験、知識が十分にあるとは言えないからです。首相にもなろうとする人物なら少なくとも官房副長官とかどこかの省の副大臣などを経験しなければなりません。先日就いたばかりの「筆頭副幹事長」では不足です。
 それが証拠に彼の言うことはいつでも短い警句だけで、具体的な方策については殆ど何も発言していません。  
貴乃花放逐事件:コレデモカ、コレデモカ!!
 徳川封建時代は今から150年も昔に終わりましたが、今度の
「貴乃花放逐事件」はこの一世紀半を巻き戻したような事件です。
 大相撲幕閣は一大名を御家人まで降格し、一件落着かと思わせておいて一年も経ってから今度は“事件は架空のものであったと白状の上”五人の大名のどれかの屋敷に住み込み“馬の世話でもしろ”と命じたのです。
 今の相撲協会がいかに江戸時代からの伝統を引き継ぐと言っても、明らかな「コンチワ相撲」や「八百長」は取り締まらず、「正義の味方・・黄金バット」を
“コレデモカ、コレデモカ・・・”と何時までも追い詰めて、江戸城からムシロに巻いてお堀に放り込もうとするのはいかに何でもやり過ぎです。
 こうなると韓国ではありませんが、トップが変わるたびに裁判を起こして前任者を放逐、
“コレデモカ、コレデモカ”と天下に公表するのと同じです。
 もし協会側の言うこと・・殆ど何も言いませんが・・を全部聞いて割り引いたとしても、貴乃花に対する待遇は無茶と言わねばなりません。
 以上はガンコな大正生まれの一方的な意見です。

          油壺から(82)
在庫処分(5)
相良氏の度胸

 この頃北海道の大地震など悲惨な天災が続いて起きていますが、もう三十年ほども昔になりましょうか、相良とか言う人が正確な日にちを示して富士山が大爆発すると予言したことがあります。
 高名な気象庁出身の専門家の予言を信じて東北地方へ引っ越しする人まで出ましたが、その日に何も起こらなかったので、新聞記者が問い詰めますと、相良氏はニッコリ笑って、
 〝爆発しなくて良かったですねえ〟
と答えたそうです。
 私には相良先生ほどの度胸はありませんが、もし〝君の記事のここはおかしい。・・真実はこうだ。〟と指摘されたら、〝本当のことが分かって良かったですねえ〟と答えるつもりをしています。
高所恐怖症
 城ヶ島は名所として知られていますが、灯台や北原白秋の石碑のほかに城ヶ島公園を
是非ご覧になるようお勧めします。展望台からは左に東京湾、正面に太平洋、目の前に伊豆の大島、右に相模湾や富士山など絶景パノラマが広がっています。
 この景色につられて日本中から押し寄せてくる無数のオバサンがいます。彼らは私が土地の住人だと知ると、色々なことを臆面もなく聞いてきます。 
 どうしてこんなに鳶が多いかと言う質問がありました。そこで 
 〝鳶の多いのは餌になる魚が多いからですよ。人間で言えば5.0とか7.0の視力の鳶は高い空から磯に打ち上げられた小魚を見つけて食べるのよ〟
と教えてやりますと、
 〝あんなに高いところを飛んでいて良く分かるわねえ〟
とまず感心します。そこで、
 〝同じ鳶でも20匹に1匹くらいは高所恐怖症がいるんだけれどね〟
と何食わぬ顔で申しますと、そんなものがいるはずないじゃないの、と食って掛かって参ります。
 さあそうなりますともうこっちのもので、その辺の低い木にとまっているのを指して、
 〝あれなんかそうよ、まず20メートルくらいの高さしか飛べないね。〟
と言いますと、どこでそんなことが分かるのかとしつこく追求します。
 〝鳶の鳴き声はピーヒョロロでしょ、ところが高所恐怖症の鳶はヒョロロが無くて、ただピーだけなのよ。良く聞いてごらん〟
と聞かせますと、低い木にとまっているのはたしかにピーだけなので、
 〝ヒイエー、鳶にも高所恐怖症がいるんだ!!〟
とコロッと騙されてしまうのです。
 ここまで来ますとこのおばちゃんは家へ帰って高所恐怖症鳶学説をピーヒョロロの声色混じりで説明し、反論するような者がいようものなら、涙を流してかきくどくのが目に見えています。
地下の十字路
 日本で一番混雑する東京駅地下商店街の人混みの中で、よそ見しながら歩く若者にぶつかられて転倒し、大けがをしたお年寄りがいるそうです。そうかと思うと、くわえ煙草と正面から衝突し、口の中に大やけどをした人まで出てきました。
 そこで東京駅では地下の人通りの最も激しい十字路に交通信号を取り付けることにし、この程完成しました。
と言う話をOB会でしましたら、早速見に行った人がいて、
 〝高木君、行ってみたがどこにも信号は無かった〟
と申します。どこの世界の地下街に交通信号があるでしょうか? 
 頭は帽子をかぶるためだけについているものではありません。何でも“ハテナ”と思わないと進歩はないのです。

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